ちょうど、息子が7歳の誕生日を迎える日で、そのお祝いも兼ねての企画でした。
ディズニーリゾート絡みのことになると、俄然力を発揮する妻は、今回も早朝の3時代起きで、4時過ぎには家を出て、始発にて舞浜へと向かいました。
後で聞くと、リゾートラインのモノレールも未だ動いておらず、舞浜駅からシーまで徒歩で、しかも、何名かのライバル?に負けじとかなりの競歩的な速さで歩いたそうです。
疲れたとか述べておりましたが、そのライバルとは、どうも、鍛え抜かれた、シーの従業員の方々だったようです。
朝起きたいなと思う頃に、不思議と目が覚める自分も、この日は何故か、目覚ましで叩き起こされました。
何と今回は、いくつかの列など関係なく、この場所に到着したのも正真正銘の1番だったようです。ディズニーシーのエントランス中央の直前には、シートがしっかり敷かれておりました。
やがて8:40頃になると、開門の準備と同時に、座っていた人たちが、おもむろに立ち上がり、シートをたたみ始めました。
息子の足取りは、昨年のディズニーランドで開門後に走った時より、かなり成長している感じです。疲れのせいか、段々減速してきたと思うと、急に私の手を引っ張るように、再度元気に走り出すのです。
妻は一人、ぜひとも見たいと繰り返していた、ビックバンドビート(ビックバンドの演奏をバックにジャズシンガー達が歌声を披露、ダンサーがパフォーマンスを繰り広げるレビュー)の座席指定券を求めて、抽選を行いに、ブロードウェイ・ミュージックシアターに向かいました。でも、この日は何故か抽選制ではなく、あくまで行列に並んで数時間待たなければ、見られなくなったそうです。
しかも、直前まで代表者が並ぶだけではダメで、見る人全員が並ばなければならず、まだ小さい子供にとって、じっと何時間も待つのは酷だと言うことで、あきらめたとのことです。
海底展望室の大きなガラス窓の向こうには海の世界が広がっています。ハイドロフォンでウミガメのクラッシュとおしゃべりができるのです。
クラッシュのひょうきんな質問は、子供たちだけではなく、おとうさんたちにも向けられ、笑いの渦が起こっていました。
このウミガメの質疑応答は、控えの視聴室があって、しかるべきスタッフが答えたり質問したりしているのではなく、何とすべてコンピューターで自動で対応しているとのことで驚きです。
外へ出ると、このアトラクションを見ようとする長蛇の列が早くもすっかり出来上がっていました。
ポートディスカバリーで下車後、息子もお腹が空いたとのことで、ブリーズウェイ・バイツと言う小さなワゴンで、外がサクサクのミートパイを300円で購入し、かじったのですが、これが実においしく感動ものでした。
ディズニーシー内での食べ物で、常に一位にランクされるギョウザドックも後で購入し食べたのですが、このミートパイの方がはるかにおいしいと思いました。
やがて妻に会うと、息子は久々?の母親との再会に狂喜すると同時に、半分とってあったミートパイをプレゼントしていました。妻もさすがに空腹だったのか、かじりついていましたが、そのおいしさに、これは、シー内の食べ物では一番おいしいと、連呼していました。
時計を見ると、11時前です。これはピーク時を避けるランチタイムに丁度よい時間帯です。
ちょうどユカタン・ベースキャンプ・グリルと言う、スモークされた肉料理で有名なレストランのおいしそうなメニューの陳列の品々が目に入りました。
私が大好きなパサパサしたメキシカンライスを初め、デミグラスソースのかかったハンバーグやスパゲッティなど、とてもおいしそうで、満場一致でここで腹ごしらえをすることになりました。
ここは、古代遺跡の発掘を行う考古学者たちが集うベースキャンプの様を成していて、広いダイニングエリアやテラス席もあり、雰囲気が最高です。
ディズニーランドにも、家庭料理を提供してくれるお気に入りのグランマ・サラのキッチンがありますが、ここと趣がとても似ています。
さあ、アラビアンコーストへ出発です。ここは独特の雰囲気があり、エキゾチックな気分に浸れます。まずは、手品大好き人間の息子のために、マジックランプシアターのファーストパスを取得。
その後、妻は、念願のポップコーンカレー味を購入、モスクを思わせる建物の片隅に皆で腰をかけて、しばし無言でカレー味を堪能しました。
次に手品用品の実演と販売も行われているアグラバーマーケットプレイスに行きました。
私は、パステル調に光り輝きながら、手から離れて、魔法のように動き回る杖が一番気に入ったのですが、かなりの時間考えた末、息子が選んだのは、ケースに収まった5つの小さなサイコロが、呪文を唱えて振ると同時に、逆に並んだり、すべて同じ数字になって一列に並んだりする、サイコロの手品を選びました。
これが、私から息子への誕生日プレゼントになりました。
そこを出ると、もうマジックランプシアターに入場できる、ファーストパスのぎりぎりの時間になっていました。少し並んでから中に入れました。
魔人ジーニーの奇想天外なマジックショーを堪能した後、息子がお気に入りのシンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジに入りました。
ここは、船に乗ってゆっくりとしたスピードでさまざまなシーンのセットの中を航海していくのですが、私がここで最も気に入っているのは、航海中流れてくる「人生は冒険だ、地図はないけれど。宝物を探そう、信じてコンパス・オブ・ユア・ハート♪」と繰り返すテーマソングなのです。
ここを出てからも、頭の中で自然に奏でる感じで、歩きながら息子と一緒に何回も、その歌を口ずさんでしまいました。
妻のもとに戻り、さあ、探検を開始しようとしたそのとき、レジェンド・オブ・ミシカと言う、昼のエンターテイメントである公演が高らかに始まりました。
広大なハーバーに、何隻もの船が登場し、炎、噴水、花火を初め、さまざまな出し物が、あるストーリーに基づいて演出されてゆきます。
公演終了後、探検開始となりましたが、迷路の中の各ポイントで謎を解き明かす息子の大活躍で、見事に最終目的地にたどり着き、認定証のスタンプをゲットできました。
パンからはみ出すほどのソーセージにマスタードとケチャップだけの、実ににシンプルなホットドックなのですが、これがとてもおいしいのです。
イエロー・トラックのワゴンのお店で、あまり知られていないようですが運転席が開放されていて、ここにちゃっかり座って、あっという間に平らげてしまいました。
次に、昼間の時間帯で買い物は済ませてしまおうと、パーク内最大のおみやげ品の店、エンポーリオに行きました。
おじいちゃん、おばあちゃん、甥っ子達におみやげを買った後、ブロックが大好きで実に見事に組み立ててしまう息子が狙っていたのは、スティッチのナノブロックでした。
ちょうどよい機会なので、お金を渡して、自分で見つけて購入する学習の場にしました。
最初は、自分で見つけたいと、広い店内を何周も回りながら探していたのですが、さすがに疲れたようです。でも、後をついて同様に探していた私も、さっぱり見つかりません。
さあ、アトラクションに戻ります。ディズニシーのアトラクションの中でも、私が特に高評価を与えているミスティックリズムに向かいました。
丁度、本日、最終回の予約待ちの列ができていて、急いで並びました。命をつかさどる、水、火、大地の3つの精霊が、密林の舞台で躍動的に舞うステージです。
前回は、ほぼ最前列だったのですが、樹木を初めいろいろな舞台装置もある中、右端の席だったためか、全体が見えにくかったのです。
それが頭にあり、今回は、観客席の、ど真ん中の列の、前から1/3くらいの席に座りました。お陰で、前回と違い全容がすべて把握でき、また素晴らしい迫力を堪能できました。
ちょうどマイ・フレンド・ダッフィーが上演されていて、ハンバーガーからなる軽食を取りながら、楽しむことができました。
少しずつ日も暮れる中、未だ乗っていない、小型蒸気船である、トランジット・スチーマーラインでパークを一周することにしました。
ところが、ケープコッド・クックオフ近くのこの発着場から出る船は、通常、半周ではなく、一周できるはずなのですが、日が暮れてから行われるショーの準備のせいか、半周だけになるとのことでした。
そのため、古代文明の施設、ロストリバーデルタで降りることになり、そこから、アラビアンコーストまで歩き、シンドバッ ド・ストーリーブック・ヴォヤッジを再度、堪能した後、地下の海底王国のマーメイドラグーンに向かいました。
昨年来たとき、息子が面白がっていた、アリエルのプレイグラウンドにまずは行きました。
光線の発射と同時にポーズを決めると、壁に自分達の残像が残る部屋、大きな笑い声と共に鮫が出てくる舟、網の上を歩いて渡るアスレチックなどを楽しみました。
次に向かったのは、クラゲによって吊り下げられたゴンドラがゆっくり漂う、ジャンピン・ジェリーフィッシュです。
二人乗りだったので、妻と息子が乗った近くのゴンドラに乗り、激写しようと決断しました。ところが、元気な子供達であっという間にゴンドラは埋まりました。
まもなく花火の打ち上げが始まり、椅子でもない所に腰を掛けて、夜空で繰り広げられるショーの鑑賞となりました。
打ち上げ点からけっこう離れた、ここミステリアスアイランドから見る花火も、またなかなかいいもんです。
時計を見ると、もう夜も9時前です。
さすがにこの時間帯になると、昼間ファーストパスも終わってしまった海底2万マイルも直ぐ乗れました。
ストームライダーズもちょっと待ってから乗ることができました。
ほとんどのアトラクションも堪能し、もう帰路に向かおうかと思った矢先、ディズニシーと言えば!の、ヴェネツィアン・ゴンドラが浮かんできました。
そうです、やはりこれに乗らなければ、シーの一日は終われません。
いくら遅くとも20分くらい前に入らなければダメだ、という勘が働きました。
妻と息子を促し、ゴンドラの受付場所へ、早足で急ぎました。時計を見ると9:40少し前だったでしょうか。さすがに夜のイルミネーションの中を進むハイライトでもあるせいか、アベックを中心に、まだかなりの行列を作っていました。
今後の参考にと、係りの人に聞くと、10時には最後の舟が出られるように、入場の受け入れを、その前の時刻で終わらせるようにしていると述べていました。
今日はそれが9:40だったことになりますが、閉める時刻は、何時何分と決まってはいないようです。もっとも、我々の舟が出発したのは10:10頃で、我々の後に、もう1つか2つ分の舟を待つ人たちがいましたが・・・
雨がっぱを羽織っていたせいか、漕ぎ手のゴンドリエの話し声も全く届かず、橋の下をくぐるとき、目を閉じて願い事を唱えれば叶うとの説明も、全く蚊帳の外で、傘を差している人たちが何やら神妙な顔をして、うつむいていた意味を後で知ることになりました。
打って変わって、今回は、素晴らしい夜景のパラダイスの港を満喫することができました。
ところで、橋をくぐるとき、私が目を閉じて唱えた願いとは・・・。
妻に言うと、もっと風情に合う、少しはロマンチックなことにしたら!と言われてしまいました。
最後の最後で、ヴェネツィアン・ゴンドラを味わったせいか、シーの退園時刻は、もう10:30を回っていました。
でも、早朝から歩き回ったにも係わらず、7歳の息子の足取りは、かなりしっかりしていて、成長を頼もしく思うと同時に、素晴らしい一日を過ごすことができたことに、感謝の思いでいっぱいでした。